取付管 基礎知識 鋼製さや管方式

2022年6月号 鋼製管推進工法の基礎知識

 今月号の特集テーマである「鋼製管推進工法」は、(公社)日本推進技術協会では、鋼管をさや管として用いて本管を敷設する「鋼製さや管推進工法」と地上または地上付近から鋼製管を本管まで掘進し硬質塩化ビニル管等を本管に接続する「取付管推進工法」に分類されています。
 鋼製管推進工法の歴史は、1960年代後半に鋼管を用いてボーリングマシンやアースオーガで水平方向に削孔する方法で行われていましたが、施工精度や適用延長に課題がありました。1970年後半には、方向制御機能を備えた圧入式、オーガ式が開発されました。しかし、開発当初のオーガ式は、粗石、巨石地盤での施工は不可能であり、1980年代に入り、鋼管をさや管としてボーリング式二重ケーシング方式が開発され、礫、粗石・巨石地盤への適用が可能となりました。その後、1980年代の後半には、泥水式が開発され、帯水砂礫地盤等にも対応が可能となりました。さらに、1990年代には、ボーリング式で、呼び径1000を超える大口径管に施工が行われるようになりました。
 鋼製管推進工法は、鋼製さや管を溶接等によって一本化した長尺の鋼管での施工であるため、長距離・曲線施工に不向きですが、工法の特徴である玉石や転石が出現する地盤や、杭等の支障物を切削除去するなどの施工条件で多く採用され、また単に管として用いる以外に、鋼管内に緊張体、計測機器等を挿入、用途に応じた工法として採用されています。さらに、鋼管を連続的に複数推進したパイプルーフ工等、掘削時の地山の緩み・崩落防止対策等にも用いられ、多様な工事での活躍が期待されます。
 本特集では、掘削方式・鋼管の施設方法ごとに、工法の特長・基本的な機構、今後取り組むべき技術開発、下水道工事以外での採用ついてご紹介いただきます。本特集での 工法紹介、施工事例が、今後の設計、工事施工のご参考になれば幸いです。
(編集担当:椿 秀明))

巻頭言 建設DXを推進 ~魅力ある建設産業を目指して
青木あすなろ建設㈱東京土木本店執行役員副本店長
(公社)日本推進技術協会理事
大井 務
今月の推論 ヒトとAIの違い
肝試し
総 論 鋼製管推進工法の概要
(公社)日本推進技術協会技術委員会鋼製管部会
東邦地下工機㈱企画開発本部参事
片山 浩明
解 説 鋼管推進で多種多様な目的をクリアする ~オーケーモール工法~
オーケーモール協会技術委員会
多田建設㈱執行役員環境整備部長
大橋 真一
地中障害物撤去に有効な鋼製さや管推進二重ケーシング方式 ─SH工法・SHミニ工法─
SHスーパー工法協会技術員
篠木 拓哉
地中障害物や取付管推進にも対応するベビーモール工法
サン開発工事㈱工事課長(ベビーモール協会会員)
黒木 将則
円形や角形エレメントを用いた大中口径密閉型パイプルーフ推進工法
㈱アルファシビルエンジニアリング取締役施工副本部長(技術士 RCCM)
松元 文彦
難条件下で活躍するTHパイプルーフ工法
東邦地下工機㈱東京工事部
近藤 満
反力板が不要でシンプルなインパクトモール工法
インパクトモール協会
前川推進建設㈱代表取締役
前川 英昭
随 筆 話題のインフラツアーに参加7 〜原子力災害復旧の最前線〜
長野油機㈱製造部資材課
山口 雅永
ゆうぞうさんの山紀行 第76回 深緑の大野山
元横浜市下水道局
藤代 裕三

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