安全管理 施工管理

2020年8月号 推進工事の施工管理(工程・安全・品質)

 推進工法は技術の進歩が目覚ましく高度な施工技術が要求され、従来の考え方の施工管理では対応ができなく個々の検討や措置が必要となり、高度な施工管理が要求されています。適切に施工管理を行っていても、いったん施工トラブルが発生すると工期遅延・品質不良・労働災害および公衆災害等、社会生活へ悪影響を及ぼすことになります。
 推進技術の進歩に伴い施工リスクが変化しており、長距離・急曲線・大深度(大土被り)化などの特殊条件の施工では、推進力の限界、推進管の破損、規格値からの逸脱、思わぬ箇所での土砂崩壊等の施工に対するトラブル対策、作業環境悪化、緊急避難時の支障等の労働安全衛生法の求める安全対策が必要になってきます。優れた高度な技術は、適切な施工管理のもとでその優位性が発揮されるものであり、そのため安全で高品質な推進工事を施工するためには、各々の要素技術を組み合わせた総合的な施工管理が重要です。最新の技術と長年の知識・経験に基づいた施工管理ノウハウが重要であることは当然ですが、現場だけではなく会社全体で組織として対応していかなければなりません。
 しかし建設業界では、人材の確保やその育成「働き方改革の実現」と「業績確保」の両立に加え、それらの解決にもつながる情報通信技術(ICT)等を活用した施工の自動化・省人化の推進など建設業界をとりまく環境が大きく変化しています。政府においても新しい成長戦略のなかで外国人や女性の活用拡大等の対応を検討しており、若年労働者の確保、育成が建設業界全体の課題となっており、知識、技術、技能の継承が非常に困難な現状となっています。
 今月号の特集は「推進工事の施工管理(工程・安全・品質)」と題して、安全で高品質な推進工事の施工管理を目指して、各分野の方々のご意見をお伺いし推進工事に伴う施工リスクの変化を考察し、現状の課題と今後のあり方、次世代への技術継承の観点から解説します。今回の特集が現場での施工管理技術者の方々のみでなく、設計業務に携わる皆様の参考となることを期待します。
(編集担当:椿 秀明)

巻頭言 コロナ禍に思う
(公社)日本推進技術協会専務理事
河井 竹彦
今月の推論 下水道と受益者負担
下水道老異端児
総 論 下水道工事における安全管理の徹底に向けた国土交通省の取り組み
国土交通省水管理・国土保全局下水道部下水道事業課事業マネジメント推進室課長補佐
末益 大嗣
推進工事における事故防止への取り組み
(公社)日本推進技術協会調査部長
竹内 俊博
特 集 ICTを利用した管推進工法施工データのリモート監視
(株)ジェイアール総研情報システムアースナビ推進工法協会技術委員長
田村 晋治郎
MR・VR技術を施工管理に導入 ~働き方改革・生産性向上につなげたい~
サン・シールド(株)代表取締役
米森 清祥
(株)ポケット・クエリーズセールスマネジャー
小林 靖司
トラブルの予測と防止のための施工管理ポイントとその施工事例
地建興業(株)工事管理部
伊佐治 博史
台湾推進工事における施工管理
機動建設工業(株)国際事業部長兼台灣機動建設工程股_有限公司總經理
刈谷 光男
工事計画工程表に基づく工程管理の実践
りんかい日産建設(株)東京土木支店下石神井作業所所長
広田 桂二
既設構造物到達時の安全対策について ─供用中の既設構造物到達時の留意点─
(株)福田組東京本店土木部技術部推進・シールド担当部長
小野塚 良明
呼び径2200国内最長推進かつ超近接施工における品質管理
(株)協和エクシオ土木事業本部
松本 譲司
施工品質向上に向けたアースナビ推進工法協会の取り組み
アースナビ推進工法協会技術委員長
田村 晋治郎
アースナビ推進工法協会事務局長
山田 俊則
追 悼 安中徳二様を偲んで
(公社)日本推進技術協会会長
中野 正明
安中君回想記
元月刊推進技術監修委員会委員長
松井 大悟
ゆうぞうさんの山紀行 第54回 奥深い黒部五郎岳
藤代 裕三

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