推力低減・長距離

2022年9月号 長距離推進

 今回の特集は、「長距離推進」です。推進工法は、戦後間もない頃の初施工(昭和23年)から70年余りが経過し、環境に優しい非開削工法として飛躍的に進化してきました。今日では、1スパン1000mを超える長距離推進や曲線半径が20m程度の急曲線推進といった長距離・急曲線推進も可能になり、交通への影響や管路構築上の障害を回避するなど社会的影響が少ない工法として社会に役立っています。また、小口径管の長距離推進や矩形BOX、呼び径3000を超える超大口径推進などの施工も増えてまいりました。
 長距離推進は、地山を掘削して取り込む掘進機、推進力を伴いながら構築される管材、敷設精度を管理する測量位置検知技術、さらには推進力の低減を図る補助工法など、様々な技術が組み合わされてこそ実現できる技術です。これらの技術が開発や改良を重ねてきた成果が、我が国における推進工法が世界最高水準の技術に至るまで進化してきた所以であると思っております。
 長距離推進施工に際しては、地山の変化や事前調査では分からない障害との遭遇などのリスクがより高くなります。そして、大中口径管では、少なからず管内での有人作業を伴い、長距離になればなるほど安全上の配慮も必要になります。したがって、施工中のリスクを最小限に抑えるため、事前調査が重要となり、掘進機の選定をはじめとして想定される様々な対策が必要です。そして、推進を支える周辺技術も重要なものであり、測量技術は管内作業の削減や時間短縮といった観点から欠かせなく、推進管の周辺の摩擦を減らす滑剤や添加剤の利用は、推進力を低減させる必要不可欠な補助工法となっています。
 本特集では、長距離推進施工を計画、実施するにあたって、自治体やコンサルタントの立場からの活用事例や計画上の留意点を述べていただくと共に、施工者側からは掘進機や管材等の最新の技術や取組みや計測補助工法などの周辺技術に関する様々な工夫や取組み状況など、安全管理上のポイント等を交えて紹介いたします。今後、長距離推進を計画されている自治体やコンサルタントの方々に加え、推進工事に携わる皆様にとって参考になれば幸いに存じます。
(編集担当:人見 隆)

巻頭言 感染症
横田 敏宏
(公社)日本推進技術協会専務理事
今月の推論 流行らない技術の謎
全日本発注者団体連合協議会副会長
総 論 長距離推進の留意点
竹内 俊博
(公社)日本推進技術協会調査部長
特 集 防爆型泥土圧式アルティミット工法による長距離推進 ~推進力・管内測量・坑壁切削・可燃性ガス対応~
金澤 貴宏
機動建設工業㈱関東支店係長
長距離推進における課題と対策
森田 智
(一社)超流セミシールド工法技術協会会長
長距離に適した泥濃式推進工法~週休2日で長距離施工
岩永 信
ジオリード協会会員丸岩推工㈱代表取締役
CMT工法 長距離推進への取組み
木下 貴義
CMT工法協会
DL70Cによる従来記録を超える長距離推進を達成!! エースモール用推進鋼管による最長推進距離を更新
斉藤 公祥
アイレック技建㈱非開削推進事業本部営業部(西)課長代理
呼び径200による長距離推進 ~ラムサス-S工法~
米森 清祥
ラムサス工法協会事務局長(サン・シールド㈱代表取締役)
低耐荷力管による長距離曲線推進を可能にしたベル工法
高橋 博之
ベル・ミクロ工法協会技術委員(㈱ベストエンジニアリング)
長距離推進工事の測量
稲葉 富男
㈱ラポールシステム(本誌編集委員)
長距離推進のための管材と設備
平尾 慎也
㈱クリコン技術営業部部長
長距離推進における滑材選定と現場対応技術の重要性
今井 一裕
㈱ジオックス技術営業部次長
投 稿 シールド坑内(内径φ2,800mm)からの発進 ~大土被り・長距離施工・硬質砂礫土・急曲線施工への対応~
内村 義次
㈱古瀬組津知橋北幹線作業所監理技術者・現場代理人 辰巳 博司
平安建設工業㈱津知橋北幹線作業所監理技術者 西脇 智弘
太田建設㈱津知橋北幹線作業所現場担当(ECO SPEED SHIELD工法協会会員)
随 筆 一人前の推進工事技士を目指して
留目 哲彰
アサヒエンジニアリング㈱
ゆうぞうさんの山紀行 第79回  初秋の仙丈ヶ岳
藤代 裕三
トピックス 下水道展’22東京取材レポート

 

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