岩盤

2021年12月号 巨石・岩盤に挑む

 推進工事における施工困難な地盤の一つとして岩盤があげられると考えます。それは、ただ単純に高強度・高硬度の岩石を掘削する技術だけではクリア出来ない課題が存在するからです。切削能力の高いかつ耐摩耗性の高いビットを開発すれば良いという訳ではなく、破砕片の取り込みや掘削機械通過後の推進管破損等に関する課題もあります。また、同一種類で均一な岩盤条件で施工できることはまれで、堆積岩、泥岩、砂岩などの異なる岩質が混在することも多くあり、それぞれの岩質に応じた推進管理が求められ
ます。
 そんな岩盤推進は、当初は大口径の刃口式推進工法で時には発破による岩盤破砕を行いながらの施工でした。その後、密閉型の岩盤掘進機が開発され、現在では小口径においても岩盤推進を数多く行っています。また、岩盤推進においても長距離化や曲線といった難易度の高い施工が求められるようになってきました。下水道普及率の充足に伴い推進工程は減少傾向にあるものの、近年では激甚化する雨水への対策や下水道運営の広域化・共同化により、新たな管路が必要となり推進工法もそれに備える必要があると考えます。
本誌で約2年振りとなる「岩盤・巨石の施工」を取り扱う特集です。
 進化してきた岩盤推進の変遷を振り返るとともに、その掘削機構について解説していただきます。そして、各工法の最近の施工事例やマシンの開発・改良についての報告、さらには岩盤用ビットの解説および技術開発の取り組みについて紹介しています。
 本特集が今後の岩盤推進において、さらなる効率的な施工のお役に立てば、ありがたいと思っています。
(編集担当:森 治郎)

巻頭言 環境変化と共に変わっていく
飯田 敏昭
アイレック技建㈱代表取締役社長
(公社)日本推進技術協会理事
今月の推論 下水道施設情報のデジタル化
メメント・モリ
総 論 巨石・岩盤層の掘削機構の解明および技術的課題
島田 英樹
九州大学大学院工学研究院地球資源システム工学部門教授
笹岡 孝司
九州大学大学院工学研究院地球資源システム工学部門准教授
解 説 ─管径よりも大きな巨石地盤に挑む─  CMT工法 玉石・砂礫地盤推進システム
磯部 健
太洋基礎工業㈱名古屋支店工事部部長
森本 正敬
㈱姫野組関西支店作業所長
木下 貴義
CMT工法協会技術担当
巨石・岩盤層における超流バランス式破砕型推進工法の適用
松元 文彦
㈱アルファシビルエンジニアリング取締役施工副本部長(技術士 RCCM)
ラムサス工法の本流「巨石の破砕」
米森 清祥
ラムサス工法協会事務局長
サン・シールド㈱代表取締役
巨石、岩盤に挑む コブラ工法、マッドマックス工法、エスエスモール工法
脇田 清司
ジオリード協会会長
㈱ウイングス代表取締役
巨石・岩盤に対応するカッタ・カッタヘッドの設計
難波 明弘
㈱ハンナンテックス設計課
随 筆 これから建設業を担う若者たちの今
西貝 拓哉
三井住友建設㈱土木本部機電部
ゆうぞうさんの山紀行 第70回 霧氷の雲仙岳
年間総目次 2021年 Vol.35(令和3年1月号〜12月号)

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