将来展望 海外展開

2020年1月号 推進工法の海外展開の歩み

 官民連携による本格的な日本の推進技術の海外進出が開始されてから数年を経過し大型工事の受注が現実のものとなっています。その原因としては国内市場の縮小に伴って、新たな市場を海外に求めなければならないというような受動的要因はもちろんありますが、下水道管路をはじめとする国内のインフラ整備を60年以上にわたって担ってきた日本の素晴らしい技術を、これから本格的にインフラ整備が開始される場所で再度活かしていきたいという積極的な考えが根本にあると思われます。そのような考えのもと、官民がそれぞれの立場で積極的に活動してきた結果が結実してきていると考えられます。具体的には外務省、国土交通省、経済産業省をはじめとする関係官庁が先陣を切って相手国との橋渡しをしていただき、そのあとでも案件化調査、事業形成、技術者交流などの事業を一体となって進めることによって、より確実に迅速に海外展開ができるようになってきました。また、より実務に近く経験のある地方自治体の技術ノウハウを、そのような海外のプロジェクト形成に活かしていくような活動が多くなってきたことも大きな力となっています。過去にも数回推進工法の海外展開をテーマとした特集を行ってきましたが、今月号ではより具体的に推進工法を含めた海外展開について、まず、国関係の官の立場、地方自治体の立場からその活動の意義、目的および現状の取り組みと将来展望などをご紹介していただきます。次に現実的に施工を行っている、あるいは施工を完了したプロジェクトについて、受注者からは実際の施工状況および苦労話を含めた問題点などを解説していただきます。最後に、海外におけるコンサルタントの立ち位置や業務の実情を紹介していただきます。読者の中には海外進出をもうすでに行っている方々も多くおられると思いますが、まだ進出には踏み切れなくても興味を持たれている読者もたくさんおられることでしょう。今回の特集を読んでいただいて、さらにもう一歩海外進出に向けて前進されれば幸いですし、少なくとも日本の推進技術は海外から求められる技術であり、日本の推進技術にかかわる方々が「推進技術チーム日本」のようなチームとして手を携える必要性を少しでも理解していただければ、今回の特集の意義があったものと考えます。
(編集担当:森田弘昭)

 

巻頭言 令和2年年頭にあたり
国土交通省水管理・国土保全局下水道部長
植松 龍二
今月の推論 推進工法の輝ける未来に向けて
─「イノベーション」・「環境」・「海外」がキーワード─
北極星
新年のごあいさつ (公社)日本推進技術協会会長
中野 正明
総 論 下水道分野における水ビジネス国際展開の取り組みについて
国土交通省水管理・国土保全局下水道部下水道企画課
久岡 夏樹
下水道プロジェクトへのJICAの取り組みと推進技術の海外展開への期待
JICA専門家インフラ技術業務部有償技術審査室技術主任
西郷 進也
ベトナム建設省下水道政策アドバイザーの活動
JICA専門家ベトナム国建設省下水道政策アドバイザー
茨木 誠
日本下水道事業団における国際展開の取り組みについて
日本下水道事業団国際戦略室長
植田 達博
特 集 インドネシア共和国における下水道整備の動向について
JICA専門家下水管理アドバイザー
津森 ジュン
カンボジアにおける推進工法の動向について
JICA専門家カンボジア王国公共事業・運輸省
小松 海里
GCUSベトナム委員会の活動
下水道グローバルセンターベトナム委員会委員長
日本大学教授(本誌編集委員長)
森田 弘昭
ヤンゴン市(ミャンマー連邦共和国)における動向と福岡市の取り組み
福岡市役所ヤンゴン市都市開発協力アドバイザー
野田 勝也
ベトナムにおける推進技術導入へのアプローチに基づいた海外展開へのアドバイス
(株)日水コン海外本部技術統括部技術第2部長
赤坂 和俊
円借款事業におけるコンサルタントの役割と推進工法
日本工営(株)コンサルタント海外事業本部上下水道部
藤井 雅之
ベトナム国ハノイ市エンサ下水処理場建設工事の概要
月島機械(株)ハノイ事務所所長
長岡 強志
ホーチミンプロジェクトPackage Gの受注について
ヤスダエンジニアリング(株)専務取締役
安田 一成
ベトナムにおける推進管製造販売会社設立までの経緯と現状
グローバルワークス(株)代表取締役
新田 智博
ベトナムにおける日之出水道機器(株)の活動について
日之出水道機器(株)第1マーケティング統括グループ
市川 雅博
随 筆 博物館へ行こう ~鉄道編~
長野油機(株)製造部資材課
山口 雅永
海外レポート 第5回日本・台湾推進技術交流会 開催
本誌編集委員会
ゆうぞうさんの山紀行 第47回 マチュピチュ遺跡とワイナピチュ山登頂記
藤代 裕三
俳句会便り 第七十回 中本郷顔記念「東雛」俳句会便り

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