基礎知識 高耐荷力

2018年10月号 高耐荷力管推進工法の基礎知識

 我が国の推進工法の歴史は70年を数えます。当初は刃口式推進が主流であったため、推進管内で作業ができない呼び径700以下の小口径管推進工法は、遠隔操作が必要であり技術開発を伴ったため、その歴史の中でも後発となります。しかしながら、近年の推進工法の発注実績を見ると、その9割近くが小口径管推進となっています。
 小口径管推進工法は、使用する推進管により高耐荷力管推進工法と低耐荷力管推進工法に大別されます。低耐荷力管推進工法は、粗度係数が小さく軽量であるといった下水道管きょとしての優位な特性を持つ塩化ビニル管を推進管として用います。そのため、先端抵抗力は推力伝達ロッド等に負担させ、管の軸方向の負担を小さくする開発が行われました。高耐荷力管推進工法は、推進管の許容耐荷力の大きさを活かし、さらに推進管の開発が呼応し、より長距離・急曲線対応へと進化を遂げています。
 本特集では「高耐荷力管推進工法の基礎知識」というテーマで、これまでの高耐荷力管推進工法の歴史を振り返るとともに基礎的な知識の「おさらい」をしています。さらに、高耐荷力管推進工法の特長を活かした施工事例、最新の技術開発等もご紹介します。
 本特集が、皆さまの業務の一助となれば幸いです。
(編集担当:森治郎)

巻頭言 「大坂なおみ」と「ギャップ」を考える
日特建設(株)取締役執行役員副社長経営戦略本部長((公社)日本推進技術協会理事)
屋宮 康信
今月の推論 ボーっと生きてると大変なことになる ~Don't sleep through life! ~
ランマ・サバクタニ
総 論 高耐荷力管推進工法の概要と工法選定上の留意点
(公社)日本推進技術協会技術部長
川合  孝
特 集 大中口径管推進技術を活かした小口径アルティミット工法
アルティミット工法協会
須藤  洋
泥水式高耐荷力管推進工法の先駆者アンクルモール工法 ~車上設備での省スペース施工の実現~
アンクルモール協会事務局
渡邉 文倫
厳しい施工条件にチャレンジするユニコーン工法シリーズ
ラサ工業(株)機械事業部土木機械課長
山下 浩幸
進化し続けるミクロ工法
ミクロ工法協会技術委員長
保立 尚人
30年前から高耐荷力管での曲線推進が可能だったエースモール工法
アイレック技建(株)非開削推進事業本部営業部
永田 朋比古
環境に配慮した小口径サクセスモールω工法の掘削性能・産廃減量&泥水再利用
ジオリード協会事務局長
新川 大一
実績を活かして進化し続けるラムサス-S工法
ラムサス工法協会事務局長
米森 清祥
さらなる進化を続けるドルフィン工法
ドルフィン工法協会事務局長
山田 俊則
随 筆 育児経験を自分の強みに
五洋建設(株)経営管理本部人事部
大島 香織
ゆうぞうさんの山紀行 第32回 もみじの四阿山
藤代 裕三
2018年度
推進工事技士試験
合格者発表
2018年度
推進工事技士試験
試験問題(1次・2次)

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